2002 年 2002 巻 709 号 p. 149-161
本研究は, 海上コンテナ輸送の流動量およびその増加率が近年著しく増大している東アジアの動向を把握するために, 東アジア主要港湾におけるコンテナ輸送の特性を明らかにすることを目的としたものである. 本研究では, まず, 1998年までの20年間のコンテナ港湾取扱量の推移から, 主要な港湾の時系列的傾向を明らかにした. 次に, 港湾を通過するコンテナの流動パターンを設定することで港湾でのコンテナ流動構造を分析し, 国内と国外の港湾では特性に相違があることを定量的に明らかにした. さらに, コンテナ船の寄港実態について, 北米基幹航路と東アジア域内航路について, 航路パターンや日本への寄港パターンの観点から主要港湾の特性を分析した.