抄録
II期線トンネルの支保設計を行うためには, 双設トンネルとして建設される高速道路トンネルの特徴を生かす設計手法の開発が望まれている. しかし, これまでの事例をみると, I期線の施工データを一部活用し, II期線の設計・施工を実施した事例は数例みられるが, 明確な設計手法として確立されたものはない. 本研究では, 蓄積された多くの双設トンネルの実施工データを比較し, 独自の定量化を試みることで, より合理的なII期線トンネルの支保設計の考え方の検討をした. その結果, II期線トンネルの支保設計は, I期線トンネルの施工支保ランクを基本とするものの, 若干軽めの支保規模を計画し, 情報化施工を実施することにより合理的な施工が考えられることを示した.