抄録
近年, 従来型の仕様規定に基づく設計と比較して, 新しい技術を取り入れる自由度の高い性能照査型設計が注目されている. 防護柵の性能照査型設計法は, 平成11年4月の防護柵設置基準改訂において始めて導入された. また, 地球環境問題が重要なものとなってきており, 土木分野においてもライフサイクルを通じて安全性, コスト, 景観と同様に環境負荷についても十分な注意を払う必要がある. 本研究においてはまず現状の防護柵設計の問題点を明らかにした. その結果を基に橋梁用防護柵の環境負荷を考慮した性能照査型統合設計システムを提案, 開発し, 環境要求性能, 安全性能など様々な性能に優れた防護柵を設計できることを示した.