土木学会論文集
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リングせん断試験による残留状態の評価と残留強度測定法に関する検討
酒井 直樹豊田 浩史中村 公一杉本 光隆
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2003 年 2003 巻 743 号 p. 223-228

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抄録

残留状態を達成するためには, リングせん断試験装置が最も適当であるといわれている. しかし, 完全な残留状態に必要なせん断変位打ち切り基準が不明確であることや, せん断中の間隙水圧測定が困難であることなど, 正確な残留状態の評価およびその強度測定の妨げとなる複数の要因が存在するため, リングせん断試験の試験方法は未だ確立していない. そこで本研究では, 新たに改良したリングせん断試験装置による定体積試験結果と三軸試験結果を比較することにより定体積試験の有効性を示した. 次に, 定体積試験により有効応力経路を求めることで, せん断中に発生する間隙水圧を評価し, 供試体の残留状態を実験的に検証した. さらに, 以上の成果を用いて残留強度測定法について検討を行った.

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