抄録
粒状体流れの微視的変形機構を解明するために新しい二次元高速せん断装置を開発した. この装置の特徴は, 準静的から高速までの広範囲なせん断ひずみ速度を再現でき, 球体粒子が同心円形の水平床面上を運動するために粒子の運動を直接に観察でき, 実験可能なフラクション (充填率) の範囲が広く, 発生するせん断応力を測定できることにある. この実験装置により, せん断ひずみ速度とフラクションが発生する応力に与える影響を調べた. また高速度ビデオカメラを用いて粒子間で生じる衝突および接触形態を観察し, この形態が発生する応力に多大な影響を与えていることを明らかにした.