2004 年 2004 巻 765 号 p. 17-28
通常の因子分析では主観的評価値のあいまい性を満足に表現できない. そこで, 本研究では, ファジィ理論を用いた因子分析手法の適用により, 主観的評価値のあいまい性を表現することを試みる. また, 前述の因子分析手法により計算されたファジィ潜在要因に基づき主観的評価値のあいまい性を考慮した新たな離散選択モデル (ハイブリッド離散選択モデル) を提案する. 同モデルの効用関数は線形性を仮定した幅を持つ関数形となっている. さらに, 交通情報提供下における交通機関選択の選好意識 (SP) データを用いて分析した結果, ファジィ理論を用いた因子分析手法と提案したハイブリッドモデルの有効性を明らかにした.