土木学会論文集A
Online ISSN : 1880-6023
ISSN-L : 1880-6023
和文論文
劣化ハザード率評価とベンチマーキング
小濱 健吾岡田 貢一貝戸 清之小林 潔司
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 64 巻 4 号 p. 857-874

詳細
抄録

 土木施設の劣化過程は,同一の構造・材料特性,かつ使用条件の下にあっても,土木施設が置かれている環境条件や施工時における品質により,多様に異なることが多い.本研究では,土木施設の標準的な劣化過程をマルコフ劣化ハザードモデルで表現するとともに,ハザード率の異質性を確率分布で表現した混合マルコフ劣化ハザードモデルを定式化する.その上で,標準的な劣化過程をベンチマーキング劣化曲線として表現するとともに,個々の土木施設やその部材の劣化速度を相対評価するための方法論を提案する.さらに,本研究で提案した方法論を,実橋の目視検査結果に適用し,橋梁部材の劣化速度に関するベンチマーキング劣化曲線の作成と,橋梁部材の劣化速度の相対評価を試みる.

著者関連情報
© 2008 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top