土木学会論文集A
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和文論文
ラジアルゲート支承部の摩擦抵抗モニタリング
塩竈 裕三
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2009 年 65 巻 1 号 p. 1-14

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抄録

 ラジアルゲートの構造安全性照査において,支承部摩擦力によるモーメント荷重は重要な荷重である.しかし,摩擦力算出に必要な摩擦係数の供用中の変化については,十分な知見が得られていない.そこで,2門のゲートで脚柱ひずみの長期モニタリングを実施し,ゲート操作ごとに摩擦係数を推定した.
 ゲート操作反転時のひずみ変化量をもとに推定した摩擦係数はばらつきを持ち,2門のゲートでそれぞれ0.11,0.18の変動係数を得た.また,摩擦力は,ゲート操作終了後,次の操作まで残留していた.これより,ラジアルゲートの構造安全性照査においては,ゲート操作時の支承部摩擦係数のばらつきの考慮,ならびに,地震時荷重における摩擦力の考慮が必要である.

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© 2009 社団法人 土木学会
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