抄録
 本研究は,高速道路サービスエリア(SA)の外部空間全体とその空間構成要素との魅力について,定量的な評価とその評価要因とを明らかにする目的で,20SAを対象に各8枚組の写真を刺激として心理実験を行った.結果,沼津や浜松などが高評価,中央道や北陸道は低評価であった.また,空間全体評価と要素評価には強い相関があった.さらに,「視対象の統合性」や「ゲシュタルト」などが写真に見られるSAは高評価で,見られない場合は低評価であった.つまり,SA外部空間の魅力の評価は上位と下位とで大きく差がつき,上位評価SAでは景観で大切とされることがしっかり見られ,各構成要素の定量的評価も高いことがわかった.