抄録
三軸試験を行う場合に,供試体設置後に計測されるB値は,供試体の飽和化の度合いを知るために用いられる.しかしながら,このB値に及ぼす要因については,飽和度以外には詳細な力学的説明は加えられていない.本論文では,極めて飽和に近い不飽和状態でも,間隙空気の挙動を精緻に表現できるように,まず既存の不飽和土構成モデルの枠組みに,空気相の液相への溶解を規定するヘンリーの法則を適用し定式化した.次に,得られたモデルを用いて,供試体の飽和度や拘束圧,背圧がB値計測に及ぼす影響を数値シミュレーションによって検討した.その結果,同じ飽和状態であっても,応力条件によって計測されるB値が異なることが分かった.