土木学会論文集A2(応用力学)
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応用力学論文集Vol.21(特集)
安定化ISPH法の理論的解釈―エネルギー最小化問題からの安定化項の導出―
井元 佑介浅井 光輝
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2018 年 74 巻 2 号 p. I_159-I_166

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抄録

安定化ISPH法は非圧縮性Navier-Stokes方程式に対する粒子法の一種で,通常のISPH法における圧力Poisson方程式に粒子密度に関する安定化項を付加した数値計算手法である.この安定化項により,粒子の偏在化を防ぐことができ,計算安定性,体積保存性,精度向上などが数値計算によって確かめられている.しかし,安定化項は圧縮性の連続の式の離散化から導出されており,安定化項が粒子の偏在化を防ぐ寄与があるかどうかがこれまでの導出からは不明瞭である.そこで,非圧縮性の条件と粒子の均一性の誤差に関するエネルギーを導入し,そのエネルギーを最小化することで安定化ISPH法を導出する.さらに,適切な安定化係数の範囲についても考察を行う.

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© 2018 公益社団法人 土木学会
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