2019 年 75 巻 2 号 p. I_25-I_29
日経 225 平均株価指数の数理モデルとして,ブラック・ショールズモデルと複合ポアソン過程によって構成された従来のモデルを改良したジャンプ拡散過程について考察する.ここではボラティリティがランダムに変動する場合にヒストリカル・ボラティリティを用いて推定する.ヒストリカル・ボラティリティの観測期間の選び方で大きく分析結果が異なることから,これまで曖昧であったヒストリカル・ボラティリティ算出のための適切な株価観測期間が存在することを実証する.