2019 年 75 巻 2 号 p. I_83-I_92
短周期振動作用時に矩形水槽壁面で問題となるバルジング振動を抑制する手法として,既設水槽底部に高減衰ゴムを配置する方法を検討対象とし,メカニカルモデルによる簡易応答予測計算によりその抑制効果の把握を試みた.まず 1m 角のステンレスパネルタンク模型タンクを対象とし,各液位条件で sweep 加振実験とスケーリングされた模擬地震波の加振試験を行った.各試験から確認された応答抑制は液位や温度条件により異なった.これを精度よく予測する手法としてスロッシング要素,バルジング要素,固定水要素,防振材要素を含むメカニカルモデルを作成し数値積分による応答計算を行ったところ,防振時における各加振条件における応答を説明できることが確認された.