2020 年 76 巻 2 号 p. I_423-I_430
ここでは,雨水幹線に接続する急勾配の雨水管とマンホールに流入する雨水管の排水能力の向上に向けた実験的な検討からマンホール内に形成される局所流によって排水能力が影響することを見出した.導水路から管路を経てマンホールに接続し,その下流側で約 1/5 勾配の管路に接続する状態で接続角度が 120 度となる場合(Model II)を対象とし,マンホールへの流入管と流出管に管径の半分の落差を設け,マンホール内に制御板を設置することによって(Model II-2 制御板有),排水能力が改善され,流入管と流出管に落差がない状態に比べて,流量係数が提案前と比べて最大 18 %向上できることを示した.また,流入,流出する接続角度を 180 度とし,流入管と流出管に管径の半分の落差を設け場合(Model III),流量係数が接続角度 120 度の提案前と比べて最大 25 %向上することを示した.