2021 年 77 巻 2 号 p. I_425-I_432
本研究では,雨水幹線に接続する急勾配の雨水管とマンホールに流入する雨水管の排水能力を向上するためにはマンホール内に形成される局所流の形成を工夫するによって排水能力が向上することを実験的に見出した.横引管の接続角度を 90°,120°,150°,180°とした場合を対象に, マンホール下流の横引き管の勾配を変化させ,マンホール上部を開放した場合と閉塞した場合を比較すると,接続角度が 180°を除き,マンホール上部を閉塞させたことによって,マンホール内のらせん状の回転流の回転力が増し,マンホール流出口でも回転しながら排出するため,流出口の剥離が軽減され,排水機能が向上することを示した.特に接続角度が 120°の場合,マンホールに接続する横引管流入部で評価した流量係数が 0.7 から最大 1.2 まで向上する場合があることを示した.