2021 年 77 巻 2 号 p. I_433-I_440
本研究では水遊び時の水難事故が多発する箇所を対象として数値解析を実施することで,流れの特徴的な構造やその周期性について検討を行った.流れの検討を実施する際には,ラジコンボートによる測深やポール式のカメラによる高所撮影などを実施し,詳細な河道の形状を取得した.平面 2 次元および 3 次元乱流モデルによる流れの数値解析を実施した結果,瀬から淵にかけての下降流,狭窄部下流の縮流,および狭窄部下流の循環流の存在が,水難事故発生個所の特徴として推測された.数値解析結果に対してスペクトル解析を実施し,それら特徴的な流れについて周期性を検討した結果,概ね局所的な地形の空間スケ ールと平均流速に規定された周期を有することが推測された.