土木学会論文集C
Online ISSN : 1880-604X
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和文論文
有効飽和度を剛性に関する状態量とした不飽和土の弾塑性構成モデル
大野 進太郎河井 克之橘 伸也
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2007 年 63 巻 4 号 p. 1132-1141

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抄録
 不飽和地盤の長期挙動を高精度に予測するためには,不飽和土の特徴である,乾燥時の収縮および剛性増加,湿潤時の剛性減少に伴うコラプス沈下,乾湿履歴の影響を,表現する必要がある.本論文では,実務への適用を見据え,剛性を表す状態量として,簡易に測定可能な有効飽和度を用いた,不飽和土弾塑性構成モデルを提案する.提案モデルは,降伏面の設定に関して軽部らのモデルを参考にし,水分特性曲線モデルを設定すれば,乾湿履歴が変形特性に及ぼす影響を,変形および水収支に関して矛盾なく表現できる.また,有効飽和度の剛性への影響量を2つのフィッティングパラメーターで表すため,従来のモデルよりも柔軟性に富む.本研究では,締固め土のコラプス挙動を提案モデルと比較し,モデルの妥当性を検証している.
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© 2007 社団法人 土木学会
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