土木学会論文集C
Online ISSN : 1880-604X
ISSN-L : 1880-604X
和文報告
神戸空港海底地盤における沖積層の圧密特性
長谷川 憲孝松井 保田中 泰雄高橋 嘉樹南部 光広
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 63 巻 4 号 p. 923-935

詳細
抄録
 神戸空港は神戸港沖に埋立造成して築造されたが,海底地盤には沖積粘土層が厚く堆積している.埋立造成にあたっては,これら沖積粘土層の圧密特性を把握する必要があり,その特性を把握するために事前土質調査と各種計測器による計測を行ってきた.その結果,沖積粘土層は擬似過圧密状態であり,その程度は西~北西域で高いことが明らかとなった.施工の進行に伴って,過圧密比の高いエリアにおいて,室内土質試験結果による解析値よりも大きな沈下実測値が得られ,圧密進行後の間隙比も室内土質試験結果より小さい値を示すことが分かった.このことより,これらエリアにおいては解析を行う際に過圧密比を低減する必要が生じた.見直し後の解析値は,その後の実測値とほぼ一致しており,見直しの妥当性が確認できた.
著者関連情報
© 2007 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top