抄録
土木構造物は社会基盤の中心的存在である.土木構造物は長期間の供用が前提であるため,土木構造物を取り巻く環境条件や利用状況の変化等により構造物の性能が低下することは避けられず,維持管理が重要となる.維持管理では膨大な記録が作成されるため,情報の作成過程の記録,変状の変化を含めた情報の蓄積が必要である.
そこで,本研究では,変状に関する情報作成過程の記録および経年変化する変状の情報管理を目的とし,IFCを拡張してプロセスモデルを開発した.本論文では,プロセスモデルにおけるアクティビティの定義,プロセスモデルの構造,IFCのスキーマの拡張を行い,実業務への適用例を示す.