抄録
公共施設管理は,巡視車で状況を目視したり,定期的に計測をすることで日々の変化を確認している.また,道路や河川などに監視カメラを設置し,交通状況や大雨の際に水位変化を画像や映像で確認することで状況を把握している.現在,多くの監視カメラを用いた公共施設管理の取り組みがおこなわれている.しかし,地方自治体における公共施設管理においては管理延長が膨大であり,財政的にも厳しい状況であるため,設置が十分であるとはいえない.防災の観点以外で監視カメラが有効に利用されている場面は少なく,管理の手段として使用されている監視カメラはほとんどない.そこで,比較的簡易な手法で公共施設管理をおこなえないかと考え,本論では,測量機能付監視カメラの利用法について研究し,河道管理の観点からダム撤去工事で実証をおこなった.