2016 年 72 巻 2 号 p. I_175-I_181
近年,MMSによる3次元点群データの活用が注目をされている.特に道路空間においては,道路上から見える路面・道路構造物・周辺の樹木などの点群データを取得することにより道路の基礎情報として道路計画等に活用されつつある.一方,歩道空間においては,超高齢社会を迎えた我が国では移動円滑化促進が必要とされており,歩道空間の平坦で連続的な移動が求められている.このようなバリアフリーに向けた整備において,歩道の状況を的確に把握することは重要な課題とされている.このようなことから本稿では,歩道を歩行しながら計測する歩道計測型MMSを用いて計測した歩道空間の3次元点群データより,歩道空間のバリア評価を実施し, その有用性について考察する.