2017 年 73 巻 2 号 p. I_372-I_379
本論文は,VR(バーチャルリアリティ)技術を用いた幾何音響理論に基づく鉄道騒音評価システムの構築を行ったものである.音源を走行音と車輪の打撃音とに分け,それらを幾何音響理論に基づきモデル化した.そして,算定された音圧レベルを,実際に計測した車両タイプごとの走行音および車輪の打撃音を用いて音源データの作成を行い実装し,VR空間において立体音響化を行った.本手法の妥当性の検証を行うために,計算結果を実際の観測結果と比較を行うとともに,バーチャルリアリティ空間内での測定結果との比較を行った.