抄録
都市部では,今後老朽化の著しいインフラ設備や地下埋設物が輻輳している箇所での構造物の改築・更新・新設といった事業の増加が予想される.既存の構造物は主に二次元図面で管理されているため,工事施工の際に地下埋設物の位置・高さの把握が困難となっている.
本研究の目的は,地下埋設物の簡易な三次元モデル生成手法を考案し,既存の二次元図面を補正する手法の確立とした.本研究では,近年普及・発展が進んでいるスマートフォンやデジタルカメラを使用して三次元モデルの生成を試行し,施工計画や仮設計画における地下埋設物の状況把握への適用可能性を検証した.その結果,生成した三次元モデルは二次元図面の補正に利用ができる位置精度を有していることを確認した.