2021 年 77 巻 2 号 p. I_13-I_22
Galileoの初期サービスが2016年に開始され,日本においてもGalileoを利用する際の利便性が高まっているため,今後GalileoとGPSやQZSSとの併用が進められていくことが予想される.本研究では,キネマティック測位におけるGalileoの利用方法の検討として,信号強度を閾値として設定し測位に利用する衛星を選択することで,GPS,QZSSとGalileoを併用した際の測位性能への影響を検証した.信号強度マスクを設定した場合,GPS,QZSSのみでは衛星数の不足が懸念されたが,Galileoを併用した場合では信号強度マスクを設定することによる有意なFix率への影響を示した.