2011 年 67 巻 4 号 p. I_251-I_262
公共事業の効率的な執行のため,民間企業が有する高い技術力を有効に活用し,コストの縮減や工事目的物の性能・機能の向上,工期短縮等の施工の効率化等を図ることが期待されている.
その方法のひとつである設計・施工一括発注方式は,構造物の構造形式や主要諸元も含めた設計を施工と一括で発注することにより,民間企業の優れた技術を活用し,設計・施工の品質確保,合理的な設計,効率性を目指す方式である.
本研究は,設計・施工一括発注方式の実施上の課題のひとつである,建設コンサルタントと建設会社の企業連合(コンソーシアム)の活用について検討を行い,今後,導入するコンソーシアムの形態について整理するとともに,その活用にあたり,入札時,契約後および設計を担当する建設コンサルタントからの見積提出等に関する実施事項について,提案を行うものである.