2014 年 70 巻 4 号 p. I_157-I_169
総合評価方式は、総合評価方式の導入期、普及・拡大期、変革期を経て、その時々の社会的要請等に対応しつつ改変され、現在に至っている.本論文では、国土交通省直轄工事を主な対象とし、2013年の運用ガイドラインまでに着目して、改変された内容と、その目的、効果等を分析した.その結果、総合評価方式における技術評価方法に関して、技術提案に見合った予定価格の設定、価格競争の制限と品質審査の明確化、評価結果に差の出るような技術評価方法への改善、発注者相互で利用可能な支援システムの構築といった課題を明らかにするとともに、これらに対する改善案を提案するものである.