抄録
近年,多様な入札契約方式の導入が進む中,新たな受発注者間のリスク分担の形態として「ターゲットコスト契約・ペインゲイン方式」という契約支払方式が検討されている.本研究では,ターゲットコスト契約において,リスク分担率が受発注者の行動に与える影響を両者のリスク性向と共にモデル化し,実事例の工事原価データを用いて分析を行った.モデル分析によって,ペインゲイン方式導入の効果が工事原価変動と受注者の努力費用との大小関係の相異によって変化することを示した.また,工事原価を変動させたシミュレーション分析を行うことによってペイン・ゲインの大小に応じて異なる分担率を設定することが合理的であることを示唆した.