抄録
平成29年3月,国土交通省よりCIM導入ガイドラインが公開され,設計,施工段階におけるCIMの活用方法が示された.しかしながら,維持管理段階は,発注者が日常的にCIMデータを扱えるような初歩的な条件が整っていないことなどが理由で,活用が進んでいないのが現状である.
本稿では,維持管理段階におけるCIMの活用例として,国土交通省九州地方整備局で運用が開始された河川管理CIMの基本フレームに着目し,発注者が自らCIMを活用するための一手法として,専用の3次元CADではなく,汎用計算ソフトであるExcelを用い,基本フレームをより効率よく活用するための付加的なデータ活用法を提案し,そのデータ管理について考察するものである.