土木学会論文集D
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和文論文
二段階横断方式の適用に向けた歩行者心理を重視した中央帯の設計手法
鳩山 紀一郎板橋 慎寛
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2007 年 63 巻 2 号 p. 223-232

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抄録

 わが国の大規模信号交差点における長い信号サイクル長を短縮することは,交通渋滞や交通事故,環境悪化などの諸問題の改善に繋がる有効な対策の一つと考えられており,その実現のためには歩行者が安心して利用できる中央帯の設計方法を把握した上で,歩行者の二段階横断方式を前提とした交差点設計・制御を行う必要がある.そこで本研究では,中央帯滞留時の歩行者の生理心理を歩行シミュレータを用いた室内実験から計測し,歩行者の不安感が中央帯の幅員の増加や防護設備の設置によって軽減される様子や,中央帯に対して歩行者が抱くイメージと不安感の関係性を把握した.そしてその結果から,歩行者の不安感の視点から中央帯のサービス水準を設定する方法や,歩行者の不安感軽減のための更なる工夫について考察した.

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© 2007 社団法人 土木学会
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