抄録
本研究では,地方公共団体とユーティリティ企業が協働で空間基盤データを整備 · 更新し,これを業務で活用する実証を実施した.空間基盤データを整備 · 更新する方法として製品仕様による整備方法と工事成果品のCADデータによる更新方法を構築し,地方公共団体の実データを用いて実証した.空間基盤データの活用においては,官民で情報の交換 · 共有が頻繁に発生し都市防災に有用なライフラインデータを対象に,道路占用許可申請業務に係わるシステムの開発と実証を行い,空間基盤データ上でライフラインデータを交換 · 共有することの有用性を明らかにした.最後に,空間基盤データを定常的に管理,更新する運用モデルを構築し,関係者の役割を明らかにするとともに,その事業と費用負担方法を分析した.