2008 年 64 巻 1 号 p. 11-23
本研究は,近年深刻になっている違法駐輪問題解決のための効果的な対策の評価手法として,有料駐輪施設の料金,駐輪時間などの説明変数を導入した駐輪形態および駐輪箇所の選択モデルを作成し,さらにそれを組み込んだ駐輪行動シミュレーションモデルを作成した.駐輪形態および駐輪箇所の選択モデル作成の際にはネスティッドロジットモデルを適用し,駐輪を行う際に考える駐輪形態,駐輪ゾーン,駐輪箇所の選択構造を分析した.作成したモデルに基づき,対象地区における駐輪行動の現状をシミュレーションし,どのような対策を講じる事で違法駐輪を駐輪施設へ誘導出来るのか,その方向性を検討した.