抄録
本研究では,GPS携帯電話を利用したトラベルダイアリー調査システムと,WebGISソフトウェアを活用した交通行動自己診断システムを開発し,トラベル・フィードバック・プログラムのコミュニケーションツールとしての有効性を検討した.開発したシステムは,Webブラウザ上に,一日の交通パターンの詳細と移動軌跡を表示し,交通手段を変更した場合の複数の代替案を比較・検討できるものである.本システムを大阪府「かしこいクルマの使い方プログラム」に適用した結果,意識の面で自動車利用抑制に関する知覚行動制御および行動意図が改善し,行動の面でも自動車利用の減少の点で,既存のWebを活用したTFPシステムと同等の効果があることが確認された.