土木学会論文集E
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和文論文
短繊維補強コンクリートの圧縮破壊性状に関する実験的研究
伊藤 始岩波 光保横田 弘岸添 拓石川 靖晃久保 全弘
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2006 年 62 巻 2 号 p. 341-355

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抄録
 短繊維混入を考慮した鉄筋コンクリート部材の有限要素解析を行う場合,精度の良い結果を得るためには引張側だけでなく,圧縮側のコンクリートの応力-ひずみ関係も適切に与えることの重要性がこれまでの研究で指摘された.そのため,短繊維補強コンクリートの圧縮破壊性状について実験的に検討を行った.実験では,内部にひずみゲージを埋め込んだ円柱供試体を作製し,圧縮破壊させた.その結果,短繊維を混入することで最大応力後に応力が緩やかに低下することが確認された.短繊維は,破壊にともなうひび割れの開口を抑制し,破壊領域での吸収エネルギーを大きくするのに有効に働いた.これらの傾向から短繊維補強コンクリートに適用できる圧縮側の応力-ひずみ関係を提案した.
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© 2006 社団法人 土木学会
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