土木学会論文集E
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和文論文
直流比抵抗法を用いたRC構造物の内部推定に関する基礎的研究
露口 雄次町田 篤彦
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2006 年 62 巻 4 号 p. 641-656

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抄録

 現在,鉄筋腐食状況を推定する非破壊検査法は,鉄筋端部をはつり出す一部破壊作業が必要である.そのため,電気探査法の一種である直流比抵抗法を用いて,鉄筋のはつり作業を行うことなくRC構造物の鉄筋腐食状況などを非破壊で推定する基礎的研究を実施した.実験では,健全鉄筋,腐食鉄筋,円形空洞の直径をパラメータとして,これらが直流比抵抗法で測定できるかの検討を行い,その実験結果から,鉄筋の有無,鉄筋腐食状況,空洞の有無を推定可能であることが明らかになった.解析では,三次元有限要素法の電界プログラムを開発し,数値シミュレーションを行って解析手法と解析コードの妥当性を検証すると共に,上記の実験結果と比較検討を行った.その結果,開発した電界プログラムは,RC構造物の内部推定に有効であることも明らかとなった.

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© 2006 社団法人 土木学会
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