抄録
鉄鋼生産において副産物として生じる製鋼スラグと高炉スラグ微粉末を主要原料とした,鉄鋼スラグ水和固化体が土木建設材料として開発された.しかしながらその適用領域は港湾土木構造物の無筋部材に限定されている.本論文では,この鉄鋼スラグ水和固化体を鉄筋コンクリート部材への適用可能性を検討する為に,鉄鋼スラグ水和固化体の物質透過に対する抵抗性及び鉄筋腐食に対する抵抗性に関する検討を行った.その結果,現在使用されている港湾土木構造物の鉄筋コンクリート部材と同等の,(1) 塩化物イオン浸透に対する抵抗性,(2) 酸素透過に対する抵抗性,(3) 鉄筋腐食に対する抵抗性が認められ,鉄鋼スラグ水和固化体の鉄筋コンクリート部材としての適用可能性が示された.