土木学会論文集E
Online ISSN : 1880-6066
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和文論文
10数年および約40年経過した北海道の港湾コンクリート構造物のスケーリング進行性評価
遠藤 裕丈田口 史雄嶋田 久俊星 俊彦太田 利隆佐伯 昇名和 豊春
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2008 年 64 巻 3 号 p. 484-499

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抄録
 建設から10数年および約40年間北海道の沿岸に曝された防波堤の上部天端面において,コンクリートの物理·化学調査を実施し,スケーリングの進行性に関して解析による検討を行った.調査では,圧縮強度が35MPa以上で,深さ0∼50mmのコンクリートの品質が良好な防波堤では約40年に亘り比較的優れたスケーリング抵抗性を有していたこと等が確認された.これらの調査データを重回帰分析し,重み係数を乗じた影響因子を組み合わせたスケーリング進行性指標値γを提案した.γの常用対数をとったlogγが概ね0以上の防波堤は大きな剥離度を呈する等,劣化予測手法としてのγの有効性を確認した.さらに,コンクリート内部の損傷状況の評価に際しての留意点も考察した.
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© 2008 社団法人 土木学会
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