抄録
実験・実習は座学で学んだ理論を体得する重要な機会である.しかし,実験内容を十分に理解しないまま実験に臨んだり,計測結果に対する考察を単なる人為的な計測ミスに留めたり,期待する効果を得るような実験が実現できているとは必ずしもいえないのが現状である.そこで,本研究では,水理実験本来の目的である学生の主体的・能動的な学びによる基礎知識の定着を実現するため,LMSを利用して水理実験用の教材を開発した.そして,実際に学生実験にて利用してもらうとともに,学生アンケートや予習クイズへの回答状況,実験時の様子から,開発した教材の評価を行った.その結果,開発した水理実験用の各種教材は,実験における学生の主体的・能動的な学びの促進に有効であることを示した.