抄録
現在,電力需要の増加により,電力不足や地球温暖化への影響が懸念されている.こうした背景の中,小中学校の児童を対象にして節電教育の導入が図られているが,従来の取り組みでは実際の節電行動の促進につながっていないといった課題も指摘されている.そこで,本研究では,小学校の児童を対象にして,社会心理学における行動プラン法を活用した環境教育プログラムを設計・実施し,家庭における節電行動の促進に及ぼす効果を検討することを目的とした.この目的の下,松山市内の新玉小学校の5年生とその保護者を対象に環境教育プログラムを実施した.その結果,本プログラムを通じて,家庭内の節電行動が促進され,プログラム実施後も節電行動が継続する傾向が確認された.