抄録
ポリブチレンサクシネートアジペート(PBSA)分解細菌を分離し, 得られた菌株をコンポスト中へ添加することでPBSA分解促進効果が得られるか検討を行った. コンポストおよび活性汚泥からPBSA分解細菌を分離し, それらがPBSAだけでなく他種の生分解性プラスチック(PBS, PLAおよびPCL)に対しても分解能を示すか調べたところ, 5株が全ての生分解性プラスチックに対して分解能を持つことがわかった. これら5株に1株加えた計6株を, コンポスト中へ植種した. その結果, 6株のうち2株はコンポスト中へ植種するとPBSA分解が促進されたが, 残りの4株は促進効果がみられなかった. 以上のことから, 生分解性プラスチックの分解促進を目的とした微生物剤の開発において, 純粋培養系で分解能を評価するだけでなく, 実際に複合微生物系であるコンポスト中で能力を発揮できることを確認する必要があると考えられた.