土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
地球環境研究論文集 第22巻
高次精度MPS法におけるノイマン境界条件の与え方の提案
成 岱蔚山田 正
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 70 巻 5 号 p. I_257-I_262

詳細
抄録
 MPS(Moving Particle Semi-implicit)粒子法はラグランジュ解析手法であり,格子法と違い格子を設ける必要がない.それにより,自由表面流れや,混相流などの境界の大変形を伴う解析には有効である.しかし,MPS粒子法では粒子がお互いに任意に相対位置を変えることができるため,格子法と異なり粒子の空間分布に不均一性が生じ,圧力はが数値擾乱発生してしまう問題がある.粒子法の実用化に向けては,この数値擾乱を抑制することが,最も重要な課題の一つである.
 数値擾乱を抑制するために,様々な改良法が提案されている.これまでの改良法では,それぞれ抑制効果があるが,数値擾乱を根本的に消すことはできない.その原因はMPS粒子法の微分モデルが粒子の空間分布の不均一性を表現できないことであると考えられる.そのため玉井,越塚らは粒子の空間配置を正しく考慮できる高次精度微分モデルを提案している.本研究は高次精度微分モデルに適用するノイマン境界条件の与え方を提案し,その効果について考察する.
著者関連情報
© 2014 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top