土木学会論文集F
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和文報告
さび安定化補助処理された耐候性鋼橋梁の腐食実態と評価法に関する一考察
松崎 靖彦大屋 誠安食 正太武邊 勝道麻生 稔彦
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2006 年 62 巻 4 号 p. 581-591

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抄録

 海岸沿いに建設されたさび安定化補助処理橋梁は,無塗装使用の耐候性鋼橋梁に比べ特有な表面の風化状態を呈す.また処理被膜が風化した後の鋼板地肌の外観からは,さびの安定化の程度や将来の状態を評価することは難しく,経験の少ない技術者が良し悪しを適切に判定することは困難である.熟練者でなくても,これを適切に判定することができれば,維持管理上でのメリットを生むとともに,その結果の集積は架橋地点周辺の環境条件を評価する上で重要なデータになる.本文では,島根県の耐候性鋼橋梁調査結果のうち,さび安定化補助処理された橋梁の表面状態の典型を整理し,処理被膜の外観,さびの状態から,判定経験の多寡によらず一定のレベルで腐食状況を評価する方法について提案,試行した内容を報告する.

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© 2006 社団法人 土木学会
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