土木学会論文集F
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和文論文
揚水循環併用バイオスパージング工法によるベンゼン汚染帯水層の浄化特性
桐山 久高畑 陽大石 雅也有山 元茂今村 聡佐藤 健
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2009 年 65 巻 4 号 p. 555-566

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抄録

 バイオスパージング工法は,ベンゼンで汚染された深部の土壌を浄化する場合に有効な浄化技術である.本工法は,帯水層中に空気を供給することにより,ベンゼンの気化による物理的除去と微生物分解の促進を期待できる.しかし,これまで栄養塩の効率的な供給方法が存在しなかったため,継続的な微生物分解効果を得ることが困難であった.そこで,筆者らは栄養塩を地盤に効率的に供給できる揚水循環併用バイオスパージング工法を開発した.実汚染サイトにおいて実証試験を行い,当工法によるベンゼンの浄化効果と空気や栄養塩の供給能力について検討し,従来工法と比較した優位性を確認した.また,本試験の結果に基づき,当工法の井戸配置や浄化期間予測についての設計手法を確立した.

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© 2009 社団法人 土木学会
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