土木学会論文集G
Online ISSN : 1880-6082
ISSN-L : 1880-6082
和文論文
木質資源フローに着目した温室効果ガス排出削減政策シナリオ評価フレームの構築
加用 千裕荒巻 俊也花木 啓祐
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 64 巻 3 号 p. 207-220

詳細
抄録
 将来の日本社会の変化を想定しながら木質資源フローに関わる政策シナリオを評価するフレームを構築し,住宅の耐用年数延長,木造住宅の増加あるいは減少,古紙利用率の向上,バイオエタノール利用の推進といった複数の政策シナリオによる2050年までの住宅部門,製紙部門,木質エネルギー部門における木質資源フローの変化およびライフサイクル的なCO2排出削減効果を評価した.住宅の耐用年数延長と同時にバイオエタノールの利用を推進する政策シナリオは,住宅部門,木質エネルギー部門双方においてCO2排出削減効果が大きくなり,政策を実施しない場合と比較した2050年のCO2排出削減量は,1990年の日本全国CO2排出量の約4%に相当した.
著者関連情報
© 2008 社団法人 土木学会
次の記事
feedback
Top