土木学会論文集C(地圏工学)
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和文報告
羽田空港D滑走路の設計
野口 孝俊渡部 要一鈴木 弘之堺谷 常廣梯 浩一郎小倉 勝利水野 健太
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2012 年 68 巻 1 号 p. 150-162

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抄録

 東京国際空港(羽田空港)は,日本の国内航空ネットワークのハブ空港となっている.増加する旅客数に対して発着能力が限界に達していることに加え,国際線発着枠の拡大に対する要請も強い.そこで,新たな離発着能力を創出するために,沖合に4本目の滑走路を新設する羽田空港再拡張事業が2007年3月末に着工され,2010年10月末に供用開始した.羽田空港D滑走路の建設事業は,軟弱地盤が厚く堆積する地盤上の建設であること,河口部に位置するため,洪水時の河川流量を確保する観点から,一部に桟橋構造が採用されていること,短い工事期間が設定されたことなどから,最新の土木技術を集結し,さまざまな設計・施工上の工夫をした.本稿は,当該事業について,主に地盤工学の立場から,事業内容,地盤調査,人工島設計の概要をとりまとめたものである.

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© 2012 公益社団法人 土木学会
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