抄録
本研究では,生体触媒であるウレアーゼの尿素加水分解機能を利用した炭酸カルシウム結晶析出による地盤固化効果の検討を行った.まず,直径50mm,高さ100mmの円柱砂供試体に所定の濃度に調整したグラウト材を注入し,改良体の力学特性を評価した.その結果,炭酸カルシウム析出量の増加と共に強度が増加する正の相関が得られた.つぎに,より大型な砂地盤内にグラウト材を注入することにより,砂地盤の固化程度を評価するために,ドラム缶内に直径560mm,高さ600mmの砂層地盤を作製し,濃度調整したグラウト材の注入試験を実施した.その結果,概ね想定した領域を改良することができ,本手法の有用性を示すことができたが,改良体の強度制御が今後の課題であることが確認された.