2015 年 71 巻 4 号 p. 301-316
砂と非活性および活性細粒土を様々な割合で混合した試料に対し,一連の非排水繰返しせん断試験を行った.その結果,砂・非活性細粒土混合土では細粒分含有率Fc=30%程度付近で,砂・活性細粒土混合土ではFc=20%程度を境界に砂から細粒土の挙動に遷移することが明らかになった.実験結果に基づき,砂から細粒土に至るまでの細粒分含有率の変化に対する繰返しせん断強度を示した.また,砂が構造の主体となる領域において,細粒分の体積を砂の体積と等価とみなす補正係数である寄与率bを導入した等価骨格間隙比を用いることで,細粒分含有率の違いに拘わらず,繰返しせん断強度と等価骨格間隙比との間に一義的な対応関係が存在し,寄与率bは砂と細粒土の粒径比χより求められることを明らかにした.