抄録
近年では,局所的集中豪雨が増加傾向にある中,社会的にインパクトのある土石流災害が発生している.土石流の発見が予見される危険渓流は膨大にあるため,効率的かつ効果的な対策を行うためには,危険度評価を実施する意義が高い.この評価において,基本的な事項である計画流出土砂量および移動可能土砂量の算出は非常に重要であり,特に実用的な侵食深と侵食幅の想定が必要になる.そこで本研究では,中国地方の高速道路沿線にある1,106渓流に対して現地調査を実施した.現地調査で得られた移動可能土砂量および侵食深や侵食幅について統計分析の結果から分布特性の評価を行い,危険渓流調査における移動可能土砂量を算出するための侵食深と侵食幅の想定基準値の提案を行ったものである.