土木学会論文集B1(水工学)
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和文論文
洪水経験のある住民のハザードマップ配布前後の防災意識構造の比較
朝位 孝二古賀 将太榊原 弘之
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2011 年 67 巻 2 号 p. 30-40

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抄録

 近年水害経験のある流域に配布されたハザードマップの公開効果を把握と流域住民の効果的な防災意識向上の方法を探索することを目的として,山口県岩国市の錦川中流部(美川地域,錦地域)住民にアンケート調査を行った.アンケート調査はハザードマップ配布前後の2回行った.調査の結果,水害対策行動に至る心理段階として「知識」が,規定因として「愛着感」「危機感」が主要な要因であることが分かった.水害対策行動の実施確率からハザードマップの配布効果があることが示唆された.さらに,「知識」「台風14号の被災経験」「危機感」「有効感」「負担感」「ハザードマップの分かりやすさ」が防災意識向上の鍵となることが分かった.

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© 2011 公益社団法人 土木学会
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