抄録
荒川が決壊し大規模な水害が発生した場合における地下鉄等の浸水状況を把握するために,氾濫域にある地下鉄等の出入口及びトンネルにおける止水板,防水扉等の止水施設の設置状況や乗換駅における各路線の接続状況等を把握して浸水シミュレーションモデルを構築し,地上部と地下鉄等の浸水状況の把握を行った.その結果,地下鉄等のトンネルや乗換駅等を通じて地下空間が広範囲に浸水すること,東京駅等において地上部よりも早く地下鉄等のトンネルを通じて氾濫水が到達する場合があること,足立区千住地先で決壊した場合,地上の浸水範囲は局所的であるにもかかわらず都心部を含む広い範囲が水没状態になること,出入口等に応急的な止水対策等を行うことで,浸水区間の減少や浸水開始時間の遅延に対して効果を発揮する場合があることなどが分かった.