抄録
開水路粗面乱流の研究は,これまで数多く行われてきており,抵抗特性や流れの内部構造が明らかにされてきたが,相対水深が小さいケース,つまり浅水流状態のときに粗度要素が水面にどのような影響を及ぼすかについての研究は少ない.本研究では桟粗度を対象として浅水状態に限定した様々な水理条件下で実験を行い,発生した水面形パターンの詳細な分類方法について考察した.水面形を平面,定常跳水,周期振動跳水,3次元定在波の4パターンに区別し,さらに,SVM(Support Vector Machine)を用いることにより各水面形についての領域分割図を示した.得られた領域分割図を用いることにより,任意の水面変動を実現できるようになり,人工水路等に多様な水面変動を再現できるためアメニティ水路への応用が期待できる.